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カイジに惹かれてる自分が信じられない一条さんの話。

性行為してるけど、匂い程度だから多分大丈夫

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「俺は、一条の事嫌いじゃない。うん、好きなんだと思う」
照れ臭そうに、それでも真剣な目で言いやがるモンだから、俺は訳が分からなくなった。

罵倒しあって、傷付けあって、引っぱり合って、そうして生きて来たのが俺たちなのに。
この男は、どうしてそんな事を言うのか。
それも俺を陥れる罠だと言うのなら、心底趣味が悪いと思う。

「好きなら、俺にキス出来るのかよ」
からかう様に言えば、三白眼を瞬かせる。
「してもいいのか?」
「出来るモノならな」
そんな俺の言葉に、この男は大きく息を吐く。
出来やしないんだ。そんな事。
だって男にキスするなんて、元がそっちの趣味じゃなけりゃ気持ち悪くて出来っこない。
目を反らせば、グイッと顔を掴まれた。

「ごめんな。でも好きなんだ」
何で謝るんだ。
温い唇の温度を感じて、俺は思う。
謝るなよ。本当に好きなら。
悔やむなよ。奪ってくれよ。俺を本当に好きだと言うなら。

あぁ、違う。気付いてしまった。
俺が彼に思っていたのは、嫌悪ではない。

「カイジ…」

自分の感情が酷く恐ろしくて、俺はその場を走り去った。











「黒崎…様…!」

カジノに戻れば、丁度黒崎様がいらっしゃっている事に気付いた。
店長室に通して暫く話すと、黒崎様は俺の様子がいつもと違う事に気付いたようで。
俺は確かめるように、黒崎様に擦り寄った。
その手のひらで触れられて、熱を感じて、錯覚でも良いから愛されて。
そうすればきっと、分かるハズなんだ。

俺は黒崎様が好きなんだって。
あんな男に揺らいだのは、ただの気の迷いなんだって。
あの男が、あんな目で俺を見るから。

「何を考えている。一条」
自分を見る冷たい瞳に、背中がぞくりとする。
捕らわれる。この目には、本当に。
「私は…何も…」
そう言って黒崎様のネクタイにキスをすれば、肩を強く掴まれた。
「話したくないのならば構わんがな、その程度で誤魔化されはせんぞ」

誤魔化す?何を?
俺はずっと、黒崎様の事だけを思って来たんだ。
黒崎様に触れて頂けるこの時間が、何より幸せで。
それなのに今更、何を…

声を出そうと口を開けば、黒崎様に塞がれた。
「君を一番理解しているのは私だ。そうだろう?」
頬を撫でられ、首に掛けられた首輪でも確かめるような、そんな言葉を囁かれる。
そうだ。俺の飼い主はこの人で、この人に見て欲しくて、認められたくて、愛されたくて。
ずっと生きて来たんだ。
「黒崎様…私は貴方が…」
目から、涙が溢れた。

俺は、黒崎様が好きなのだ。
アイツじゃない。
あんな男なんかじゃない。

崩れ落ちるような音を聞きながら、俺は必死に首を振った。









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