管理人の腐った頭にご注意下さい。
× [PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。 一条万歳様からのリクエストの、虚無の世界にて「カイジが一条の精神崩壊を未然に防いだ話」です! 正直、一条を抱いているのは、金持ち連中なので、やっつけるという描写はできなかったのですが、カイジさんには陰で頑張ってもらってます。 虚無とは違い、和一要素も取り入れる事ができませんでしたので、少々毛色は変わっております。 が、今回で一条さん目線も書く事が出来ましたので、自分としては三部作みたいで良いなぁとは思っています。 先ほど書き終わったばかりですので、誤字脱字のチェックがイマイチですが、気付き次第直していきたいと思います。 色々順序を踏んだ結果、異様に長くなってしまいましたが、お付き合い下さると嬉しいです。 あ、性行為の描写が多いので、R-18とさせて頂きます コメレス 店長マジ天使様 コメントありがとうございます! 店長をなんとかした結果→地下落ち。 ゆき様 はじめまして。メールありがとうございます! そんなに好きと言われると照れますね//ω//ふつつか者ですがよろしくお願い致します← ただし村上は私の分身ですw 「這い上がって来い…!報復してみろ…俺に…!」 その言葉が唯一、俺に垂らされた糸で、それは恐ろしく細く脆い。 触れれば千切れそうな、そんな糸に縋り着き、俺はこの暗闇で生きていた。 貴方は虚無だと嘆くだろうか 一 目を開ければ、最早見慣れた白い天井が見えた。 身体は汗ばんでおり、節々が鈍く痛む。 キングサイズのベッドを起き上がれば、身体に出来た痣や傷に嫌気がした。 そのまま無機質な部屋を眺めていると、見計らったように黒服が現れ、風呂に連れて行かれる。 この生活が始まったのは、地下に行って暫く経った頃だった。 ほとんど説明の無いままあの部屋に入れられ、入って来た悪趣味な金持ちに無理矢理組み敷かれた。 抵抗はしたが、その前に飲まされた薬の影響か、上手く身体が動かなかった。 その時、俺がこの部屋に入れられた理由を知った。 確かに、あの地下にいるよりは命の危険は減るし、まだ良いモノも食える。 この顔のせいで、昔から俺の身体を使いたがるヤツはいた。 それでも、色を売る事はしなかった。しないと決めていた。 だが、俺はその行為を、強制される事になった。 それを理解した時、目眩と吐き気で倒れそうになった。 俺はこれから、男に抱かれて暮らすのか…と。 人を人とも思わぬ所業。 俺が言っちゃお仕舞いかもしれんが、俺は十分なほど帝愛に捧げて来たじゃないか。 キリキリと、他人の体液を流し込まれた胃が痛む。 俺が余計な事をしないように、黒服が風呂の中ですら付いてくる。 磨り減って行くのは、精神か、肉体か。 不意に吐き気がしてその場で嘔吐けば、黒服が淡々と俺の吐瀉物を処理していく。 こんな生活を続けるくらいなら、死んだ方がマシじゃないか。 脳に過りつつも、それを阻止する為に黒服は居るのだ。 部屋に戻って暫くすれば、再び金持ちであろう男が入って来た。 見れば既に昂っているのは明白で、すぐに組み敷かれて服を剥ぎ取られる。 そこにあるのは醜く腐った欲望だけ。 自らの快楽の為だけに行われる行為。 抵抗はしてみるものの、身体を押さえ付けられて終わり。 後は思うままに抱かれていく。 手入れをし、正しく回っていたハズの歯車が軋む音を、この耳の近くで聞いた。 もしもこのまま壊れて行くならば、あの男の事だけは、俺を此処に落としたあの男だけは忘れないでいよう。 報復する為に、もう一度あの男に会う為に。 二 「一条、調子はどうだ?」 「黒崎様…」 彼の姿を自分の目が捉えた途端、まるで骨髄反射のように立ち上がる。 身体はあの頃のように美しくは無いけれど、彼が俺をあの頃のように見る事は無いけれど。 「お前を庇う事は出来ないが、少々気になってな。差し入れだ」 そう彼が言うと、黒服がコーヒーを用意し始めた。 芳ばしい香りが漂い、懐かしい気持ちにさせる。 「嗜好品と言うのは、ここでは取れないだろう?」 「はぁ…お客様が酒を土産にして下さる事はありますが…」 そう言えば、俺があの日最後に口にしたのは、コーヒーではなかったか。 村上と話しながらコーヒーを飲むあの時間は、俺は嫌いでは無かった。 「好きだっただろう?さぁ、飲みなさい」 コーヒーの入ったカップを受け取り、口を付ける。 苦味が口いっぱいに広がって、思わず咳込む。 それでも、今まで飲んだどのコーヒーよりも美味しく思えた。 「どうだ?」 彼の声に顔を開けると、何故だか彼の身体の線や色がハッキリ見える。 「美味しいです」 俺が答えると彼が微笑んでくれる事がすごく嬉しくて、俺は思わず彼に抱き付いた。 「あぁ…!黒崎様!ありがとうございます…!とても嬉しいです」 背中を腕で撫でて、胸に頬を擦り付ける。 「大好きです!黒崎様ぁぁあ!」 身体の痛みも忘れて、彼の唇に必死で唇を付けた。 彼が俺から離れようとしている事は分かったが、俺は唇を舌で割り、彼の口内を貪った。 ついには黒服に引き剥がされたが、彼が愛しくて堪らない。 口から零れた唾液も舐め取り、俺は熱くなった身体を抱き締める。 「その様子なら、大丈夫そうだな」 彼は苦笑して、知らない男と入れ違いに出て行った。 「思っていたよりも美しいな。一条…」 男の手が、俺の身体に伸びる。 今日のお客様か。 いつもは嫌で堪らないが、今なら受け入れられる。 「お客様…もっと触って下さいませんか」 男の背中に腕を回し、反応している腰を押し付けた。 すると、冷静ぶっていた男も堪らず俺を押し倒す。 俺の身体に唇を何度も落とし、愛撫をしていく。 今までは気持ち悪いとしか思わなかったのに、その快感が身体中に突き抜けていく。 「はっ…あぁ…っ」 軽い愛撫だけで達しそうだ。 後ろから貫かれれば、思わず叫んでしまった。 そのまま尻を突かれれば、容易く絶頂に達した。 何でここまで気持ち良いのだろう。 黒崎様が来て下さったから? どうしてこんなに気が昂るのだろう。 いつからこんなに…。 そうだ。あのコーヒーがきっかけだ。 「いいよ…一条、最高だ」 あのコーヒーを飲んでから、異様に楽しくて、元気が出て…。 おかしいよな? あんなコーヒーだけで、こんな事になるなんて… 「このまま…出す…!」 もしかして、あのコーヒー、何か薬を入れられたのか? 「あっ…」 突然正気に戻った頭が、突かれる感触の意味を認識した。 「いや…いやだぁぁあ!抜け…!抜いてぇええ!」 叫ぶと同時に、ナカに熱いモノが注がれる。 その感覚だけで、思考が停止した。 「いやぁぁあ!離して!抜いてよぉおお!」 藻掻いて男の腕から抜け出そうとするが、後ろを貫かれたままでは上手く身動きが取れない。 「いっぱい出したから、妊娠しちゃうかもしれないね」 そんなふざけた事さえ判断出来ず、あるハズの無い恐怖が襲う。 もう男の射精は終わっていたが、注がれたモノの感覚がいつまでも思考を攫う。 「助けて…!やだぁ!うわぁぁあ!」 目からはボロボロと涙が溢れ、それを男は満足そうに見て笑う。 暫くすると男は性器を抜き、ぐちゃぐちゃに汚れた俺の顔を眺めてから部屋を出て行った。 何も出来ずに震える手を押さえていると、入って来た黒服に淡々と後処理をされた。 残されるのは、傷付いた身体と脳を支配する恐怖。 あぁ、あのコーヒーが欲しい。 あれを飲めばきっと、この恐怖も忘れるから。 三 ベッドに横たわってぼんやりと部屋を眺めていると、誰かが部屋に入って来る。 また客なのだろうなと頭の隅で考えるが、わざわざ起き上がる元気は無い。 目だけドアの方に向ければ、そこに居たのは和也だった。 「久しぶりだね。一条さん」 和也はそう言って、ベッドに放られた俺の髪を撫でる。 彼は、憐れむような、俺に何かを求めるような、そんな目をしている。 昔からそうだ。 このガキは、自分の胸の隙間を埋めようと、周りにちょっかいを出している。 残忍性や、やっている事は父親に似ているが、父親とは決定的に違う。 和也のやっている事は、程度は違えどただの反抗期のような、命の存在を知らないガキの遊びのような、その程度のモノだ。 だから俺は、コイツが嫌い。 「随分大人しくなったじゃない。かわいいよ」 ニヤニヤと醜い笑顔を浮かべて、和也は俺の身体に手を滑らせる。 それでも無視をしていると、和也がベッドに座った。 「ちょっとは反応してよ」 そう言って身体を揺さぶられ、漸く重い身体を起こす。 「疲れた顔して可哀想だね」 頬を撫でられ、ため息が出る。 「でしたら、休ませて下さい…」 和也の手を取り、得意の作り笑顔もせずに言う。 すると、和也は呆れたように笑った。 「アンタ、前みたいに面白くなくなったね。感情が薄くなった?」 こんなトコロで身体売らされて、感情なんか育まれるものか。 目を反らして黙っていると、和也の腕が下に伸びる。 「あぅ…っ」 「こっちなら、良い声出してくれるのかな?」 形をなぞる様に和也の手が動く。 その感触に、目に涙が滲んだ。 もう、誰もが俺をそういった道具としてしか見てくれないのか。 俺はもう人じゃないのか。 「おっ感じてる!本当にいやらしい身体だね。天職なんじゃない?」 最早勝手に快感を感じ取る身体は、和也に愛撫されれば簡単に熱を上げた。 「そう言えば、最近カイジさんに会ったよ」 その名前に、思わず目を見開いた。 和也は俺の反応が気に入ったのか、楽しげに笑う。 「アンタをここに落とした張本人だよね。だったら気にかけてそうなモンだけど…」 そうだ。あの男だけは、俺を忘れるハズがない。 あの頃の、まだ落ちぶれる前の俺を。 他の誰が、俺を道具だと笑っても。 「帝愛の事なら大体知ってそうな俺に、カイジさん、アンタの事なんにも聞かなかったなぁ…。普通、聞ける環境にあったら聞くモンじゃない?覚えてたらさ…」 噂話でもするように、和也は言った。 ただそれは、俺にとっては死すら意味するのだ。 あの男が俺を忘れていたら、俺は何の為に這い上がれば良い? あの男が俺を忘れていたら、俺は何の為に報復すれば良い? あの男が俺を忘れていたら、俺は何の為に生きれば良い? あの男が俺を忘れていたら、俺は何の為にここに居るんだ? 耳元で糸が千切れる音がして、俺はその場で胃液を吐いた。 四 和也が来てからも生活は変わらなくて、垂らされていると思っていた糸は幻だった。 俺はもう何もかもが崩れた気がして、日々に身を委ねた。 そうして散々抱かれて寝た翌日、虫に喰われる夢を見て目を覚ますと、黒服が来て俺を立たせた。 「一条。君は今日のギャンブルの景品だ。だから身を整えなければならない」 黒服が説明する。 ついには帝愛からも売られるのか。 靄の掛かった頭でそう思う。 黒服に風呂へ連れられ、身体を綺麗にしたらスーツを着せられた。 和也が来た日から、自分で身体を洗う事すらしなくなった俺に、黒服は手際よく作業を進めていく。 昔よく来ていた色のシャツにネクタイを締められるが、嫌がらせとしか思えない。 身支度が済めば、部屋から出されて黒服に付いて行く。 入った時に通った鍵が幾つも付いた厚い扉を出れば、まるで知らない世界にでも来たような気分だった。 そのまま片方の壁が全面硝子張りな部屋に通され、そこにあるキングサイズのベッドに座らされる。 硝子の向こうには、此方より大きい部屋があって、そこに置かれたソファには和也と黒崎の姿が見えた。 向こうの部屋では、硝子に薄いカーテンが掛かっている。 俺は身体が怠くて寝転がろうとするが、黒服に止められて仕方なく座り直した。 そうして暫く待っていると、向こうの部屋に男が入って来るのが見えた。 その男の顔を認識した途端、身体中が粟立つのを感じた。 あぁ、あの男だ。 俺を殺したのは、あの男だ。 吐き気を感じて背中を曲げると、黒服が洗面器を差し出した。 俺はその中に、今朝黒服に食べさせられた食事をぶち撒ける。 その臭いと口に広がる酸っぱいような不快感に、俺は胃液しかなくなるまで吐いた。 大体の波が収まると、黒服は俺の口をゆすがせ、周りを綺麗に拭った。 硝子の方に目を向ければ、あの男は和也と向かい合って座っていた。 俺に何の反応もしないのは、向こうからは此方が見えていないからだろうか? 若しくは、俺など取るに足らない存在だからか。 目眩がしたが、やはり寝転がる事は許されなかった。 向こうの声は此方に聞こえない。 和也があの男に何か話しているようだが、何の話だろうか。 ギャンブルの話か? 自らが落とした男がギャンブルで売られる様を見せて、楽しもうって事か? でも、もうどうでもいい。 再び大きな目眩がして、視界が暗転して消えた。 その時に見えたのは、男が沼の前に座る、あの時の光景だった。 五 「そう。ルールは簡単でしょ?しかも、今回は商品を選べる仕組み」 和也が楽しそうにルールを説明すると、黒服が台の上に札束を並べた。 「カイジさんがお金を選ぶなら、カイジさんが勝った分のお金をあげる」 札束をまるで紙くずのように俺の目の前に投げ付ける。 本当にこの和也って奴は、金の感覚が狂っている。 「金以外に、何を商品するんだよ」 和也の大袈裟な語りが面倒で、率直に聞いた。 すると、和也は悪戯でもしているガキのように笑う。 「もう一つは、コレ!」 壁に掛けられたカーテンを和也が引っ張ると、そこは硝子張りになっていた。 その硝子の向こう側にも部屋があり、中心にはキングサイズのベッドが置いてある。 ベッドに誰か横たわっているのに気付いて硝子に寄れば、それが誰なのか理解した。 「一…条…」 名前を呟いた瞬間、全身の血液が沸騰する思いだった。 「彼奴が…彼奴がどうして此処に居る…!」 あの頃と同じようにスーツを着て、綺麗な顔をした一条。 なのに、何かがおかしい。そんな気がした。 俺が睨み付けても、和也は笑顔を貼り付けたまま、部屋にはミスマッチなテレビを指差した。 そこから流れ始めたのは、今一条が横たわっている部屋よりも簡素な部屋で、一条が知らない男に抱かれている映像だった。 「一条さんはね、カイジさんの送られた地下じゃなく、他の場所でただただ色を売らされて生活してるんだよ」 知らない男に抱かれて生活する。 そんな事を、一条はずっと強いられていた…? 吐きそうになるのを堪えて和也を睨むと、和也はため息を吐いた。 「俺を恨むのはお門違いだって。実際この場所に一条さんを突き落としたのはカイジさん自身だし、その金を手に入れる目的だって、カイジさんの身勝手な理由からじゃない」 リモコンてバツリとテレビを消し、白けた顔で俺を見る。 「確かに帝愛は暴利かもしんないけど、連帯保証人にサインしたのはアンタだし、エスポワールで借金増やしたのも、アンタの采配による単なる自己責任。折角利根川さんに勝って手に入れた金を、親父に喧嘩吹っ掛けて失ったのもアンタの意思。それで膨らんだ借金なんて、もうカイジさんの責任以外の何物でもない…!」 リモコンをテーブルに置き、和也は硝子の前まで行くと、俺を真っ直ぐ見た。 「地下は余程ツラいトコロだったんだろうね。そんな自分のせいで膨らんだ借金を返す為に突き落とした相手が、一条さんだった。要はさ、カイジさんは自分で作った責任を、一条さんに全て押し付けて崖から落としたんだよ。だから、いくら崖の下が荒れた地だとしても、アンタに文句を言われる筋合いは無いね」 コンコンと硝子を叩き、和也は笑う。 色々と言い返す事は出来るハズなのに、俺は何も言えずに和也を見返した。 「さぁ、どうするカイジさん!一条さんなんて見捨ててお金を取るか、全てなげうってでも一条さんを救うか…カイジさんが決めていいんだよ。どうせ一条さんには事情を伝えて無いし、こっちの声は聞こえてないんだから」 蔑んでいたハズの和也の言葉は、一つ一つ嫌に筋が通っていて。 それで尚、俺に逃げ道を指し示す。 「でも言っちゃえば、勝負を受けて負けたのは一条さんだからね、カイジさんには関係無いか」 和也の腕が、俺の肩を抱く。 ベッドに横たわる一条を視界に捉えたまま、和也が囁く。 「これは裏切りじゃない」 絡み付く黒い感情が唆す。 『俺のせいじゃない』 正々堂々とは言えないが、それはお互い様で、戦って俺が勝って彼奴が負けた。 俺が彼処に居たかもしれない。 それならば、一条は鼻で笑って金を選んだ事だろう。 俺と一条はそんな仲でしか無い。 だったら俺だって…。 和也の腕に手を伸ばした時、目を瞑ったままの一条の口が、僅かに動いた。 気のせいかもしれない。 ただの俺の願望だったのかもしれない。 それでも、そう動いたように見えたのだ。 『カイジ…』 と、そう動いたように。 「一条…そうだ…一条を救っても余るくらい、勝ちゃいいんだろ…!和也!」 和也の腕を振りほどき、俺は言い放った。 一条は馬鹿だと笑うかもしれない。 だけど、俺は馬鹿で良い。 「一条を選ぶ…!」 裏切って欲しかったか? それでも出来ないんだ。裏切るなんて。 一条をこのまま殺すなんて。 六 目を覚ませば、ベッドにカイジが座って髪を撫でているから、まだ夢なのだと理解した。 だって、カイジは俺の事を忘れているもの。 きっと俺の事、こんな優しい目で見ないもの。 「一条。大丈夫か?」 軍手をはめた手が優しく頬を包み込む。 カイジの手だ。金持ちの醜い手じゃない。 「カイジ…カイジ…」 ホロホロと涙が溢れて、カイジの手に頬を擦り寄せる。 「なんで俺のこと忘れちゃったんだよぉ…忘れないでよ…」 この汚ならしい手が、俺に差し出された唯一の救いだったんだ。 這い上がった先にこの手があるから、俺は生きてこれたのに。 「忘れてねぇよ…ずっと覚えてた。だからここに居るんだろ?」 夢じゃ意味が無いんだ。 現実で言ってくれなきゃ何にもならない。 目が覚めればまたあの生活が続くなら、甘い言葉は無駄なんだ。 「カイジ…もう無理なんだ…這い上がる壁すら用意されてないんだ…憐れに思うなら殺してよ」 そしたら、ずっとこの夢が見れるでしょう? 「ごめんな…無理だ…」 カイジの軍手が涙を吸って冷たくなる。 夢でも甘いんだな。 これが俺の願望だって言うのか…? 「死にたい死にたい死にたいっ…!助けてくれたっていいだろ…!」 叫びながら、カイジの身体を突き飛ばした。 そんな俺を、カイジは悲しそうな顔で俺を見る。 「どうせお前もそうなんだ…!俺を道具としか思ってないんだ!俺の事なんかどうでも良いんだ!」 そうじゃなきゃ、俺の事を覚えていてくれるハズだもん。 「カイジはもう…俺の事なんて待っててくれないんだ…」 次から次へと涙が溢れ、服を濡らす。 相変わらずカイジは困った顔をしていて、俺はその場に座り込んだ。 「一条。」 カイジの声がしても、俺はぎゅっと目を瞑る。 約束したのはカイジからだったんだ。 それなのに。 カイジは俺の事忘れて、地上でぬくぬく暮らしてるんだ…。 「カイジなんか…きらいだ」 会った時からずっと。 「あの時の言葉だって、本当はお前のこと殺したいほど嫌だった…!死ねば良いんだ!カイジなんて!ぜんぶぜんぶお前のせいだ!」 俺が叫ぶと、部屋がより一層静まる気がした。 「ごめんな…一条」 呟くようなカイジの声と、遠ざかる足音。 驚いて顔を上げれば、カイジがドアに向かっていた。 「やだ…」 口から零れたのはか細い声で、カイジは気付かない。 這うように起き上がり、必死でカイジに追い縋った。 「やだやだカイジ!行かないでよ…!一人にしないで…!ごめんなさい!ごめんなさい!嫌いにならないで!カイジ!」 もう訳が分からなくて、カイジを抱き締めた。 するとカイジは、優しく俺の頭を撫でた。 「大丈夫だよ。一条。嫌いになんてならないから」 柔らかい声でカイジが言うが、信じられない。 きっとこのままじゃ嫌いになる。 いや、もう俺の事なんて嫌いかもしれない。 でも駄目だ。カイジに嫌われたら俺は… 「カイジ」 カイジの服を掴んで、唇にキスをした。 「抱いてよ…カイジ。俺頑張るから。カイジに気に入ってもらえるように頑張るから…!抱いて」 そしたら、その間は俺だけ見てくれるでしょ? 必死で肌を寄せて、カイジの下半身に手を伸ばす。 だが、カイジはその手を振り払った。 「駄目だ。一条。もうそんな事するな…!」 カイジの目が怒っている。 こわいよ。 「お前の事だから、素直に伝えると怒ると思って黙ってた。でも、こんだけ壊れてりゃ、言うしかないな」 強い口調でカイジが言う。 捨てられるの?嫌われるの?こわいよ。 「一条。お前はもう、自由なんだ。俺がギャンブルで勝って…まぁ細かい話は良いとしてさ、お前はもうそんな事はしなくて良いんだ」 俺の身体を揺さぶって、カイジは言った。 でも、なんの事か分からない。 「じゆう…?」 何が?俺が? あぁそうだ。これは夢だった…。 だから都合の良い事を言うんだ。 カイジが俺の為にギャンブルなんて受ける訳ないもの。 「夢じゃ意味無いよ…現実で助けてくれなきゃ…このままだもん」 俺が言えば、カイジは眉を寄せた。 「夢?」 どういう事だ?と、カイジは俺に言う。 そのままの意味だと言えば、カイジは顔を歪ませた。 「夢だって言うのか?この俺も、お前が自由だって事も」 カイジの問いかけに頷いて答えれば、右の頬が熱を帯びた。 それがカイジに叩かれたからと理解したのは数秒後で、理解すると共に涙が溢れた。 「いた…痛いよぉ…」 頬を自分の手で覆い、泣きじゃくる。 そうしていると、カイジは俺に肩を握った。 「これは現実だ…一条。お前は自由なんだ…もう、こんなところに居る必要は無いんだ」 力強くそう言われてカイジを見ると、カイジの頬に涙が伝っているのが見えた。 カイジはなんで泣いている?俺の為? 俺が何も言えずにいると、カイジは俺の身体を抱き締めた。 カイジの腕の中は、温かくて、頼もしくて、安心して。 無意識に腕をカイジの背中に回していた。 「一緒に、外に出ようぜ。一条」 耳元で囁かれたその言葉に、俺は目を瞑って頷いた。 まだ現実だとは信じられない。 俺が眠ったら、また元の世界に戻るんじゃないかって…。 それでもやっぱり、俺に伸ばされた手は彼の手だけだから、俺は彼に身を委ねてしまうのだ。 それが破滅に繋がったとしても。 俺は今まで、そうして生きてきたから。 「カイジ…俺のこと、好き?俺のこと捨てない?」 縋るように聞けば、カイジは俺の背中を強く抱いた。 「捨てないよ…俺は誰も…だから一条も、俺のこと裏切るなよ」 カイジの言った言葉の意味はよく分からなかった。 けど、俺は何度も頷いた。 俺がカイジを裏切るなんて、あるはずが無いから。 七 暫くカイジに抱き付いたまま過ごしていると、黒服が入ってきてスーツを手渡された。 急いでそれに着替えると、黒服に言われるままに手続きを済ませる。 書類の意味を考えるのは、カイジに任せた。 それが終われば、俺とカイジは車に乗せられる。 カイジは和也と何か話していたが、よく分からなかった。 ただカイジからは決して離れないように、俺はカイジの服を片手で握った。 それにカイジが気付くと、手を握ってくれた。 車で送り届けられたのは、ボロいアパート。 カイジに手を引かれて入った部屋は、六畳の和室にキッチンとユニットバスの付いた部屋だった。 部屋には敷きっぱなしの煎餅布団と、小さいちゃぶ台に小さい冷蔵庫くらいしか家具は無く、六畳でも充分広い。 布団の上に座ると、カイジがヤカンから直接コップにお茶を注いだ。 「飲めよ」 渡されたコップに口を付けると、ぬるいお茶が喉に染みた。 どうやら、知らない内に喉が渇いていた様だった。 すぐに飲み干した俺を見て、カイジは「猫でも拾ってきたみたいだな」なんて言って笑った。 だけど、俺が「犬とならよく言われる」と答えれば、カイジは途端に顔を強張らせて俺の頭を撫でた。 「ごめん」 カイジの謝る意味が分からない。 きっとそれは、俺がいらない事を言ったからなのに。 それでも、撫でられるのは嫌な気分ではなかった。 そうしてやっと冷静になった頭は、身体の倦怠感を伝えてきて、俺は布団に寝転んだ。 あの部屋のベッドに比べたら、床で寝るよりかはマシといった程度の布団だが、何だか懐かしいものは感じた。 「カイジ、何で俺なんか助けた」 横になったまま俺が聞くと、カイジは少し目を丸くする。 「這い上がって来いって言ったのはお前じゃないか」 先程みたいに自棄になっての言葉じゃなく、冷静にそう思った。 何でカイジは、俺に這い上がれと言いながら俺を引き上げたのか。 「あんなの、もう一人の力で這い上がれるもんじゃないだろ。それに、」 そこで切って、カイジは寝転んだ俺の頭を軽く叩いた。 「お前、もう殆んど借金返してたんだよ」 あと数千万くらいだった。カイジは照れくさそうに言った。 数千万でも、一般じゃ大金とは思うが。 「だから、俺は一条に比べたら全然なにもしてない」 なにもしてない?そんな事はない。 あの地獄に落ちてから、俺を人として保たせてくれたのは、カイジの言葉があったからだ。 あの言葉が俺に唯一垂らされた蜘蛛の糸だったんだ。 「あれ?」 起き上がり、カイジを見ていたハズなのに、無意識の内にカイジにキスをしていた。 俺が目を丸くしていると、カイジは眉を寄せた。 「なんだよ。今の」 聞かれたトコロで分かるものか。 本当に今のは無意識で、自分でも驚いているのだ。 「何だろうな…暫くずっと、こうして生活してたから、やっちまったのかな」 自傷気味に笑ってやれば、カイジはまた難しい顔をする。 柄にもないくせに。 いや、俺の前ではこの顔の時が多いか。 そんな意味の無いことを考えていると、カイジが俺を布団に寝かせた。 「疲れてんだろ。きっと。寝た方がいい」 カイジなりの気遣いだろうが、スーツのままでは寝心地が悪い。 それこそあの部屋で着ていた入院着の方が寝やすかったが、今はこのスーツだけが俺の服だ。 そう考えると、このスーツも皺になる前に脱いでしまった方がいい。 ジャケットを脱ぎ、ネクタイを引き抜く。 寝転んだままスラックスに手を掛けると、カイジが俺の手を掴んだ。 「何してんだ!」 咎めるような口調にカイジの顔を見れば、意味を理解した。 「寝るのに、スーツじゃ嫌だろ?」 言うと共に、カイジの顔が情けなく変わっていく。 「すまん…俺本当にダメだな」 カイジは呟くように言って、押し入れの方へ向かう。 そして、比較的綺麗なスエットを取り出し、布団に放った。 「それ、今日は貸してやるからさ。着ろよ」 カイジなりの好意らしいが、正直スエットに着替えるのも面倒くさい。 スーツだけ腹の上で簡単にたたみ、下着だけで布団にくるまった。 カイジの抗議の声が聞こえて寝返りをうてば、まだカイジの顔が赤いのが分かった。 「何か変な感じするから、止めて」 男の身体で何をそんなに意識しているのか。 どいつもこいつも、俺を何だと思っているんだ。 カイジですら、そんな事を言うんだ。 何故だか無性に悲しくなって、俺はカイジから顔を背けた。 それには流石に焦ったようで、カイジは俺の近くに膝を付いた。 「ごめんな…一条、そういう意味じゃなくてさ」 良いんだ。別に。 どうせ俺はこんなお綺麗な顔だから、使ってみたくもなるんだろ。 そんな事は知っている。 カイジですら… 「なんだ…?」 腕を伸ばせば、カイジは不思議そうに言った。 なぁカイジ。カイジですら、この俺の身体で昂るのか…? 「もういい。抱けよカイジ。俺があの部屋の事を忘れるくらい」 その俺の言葉に、カイジは更に目を吊り上げた。 「折角、あんなトコロから出て来れたってのに…」 「だからだよ」 背中に腕を絡ませ、カイジを無理矢理布団に押し倒した。 「カイジは俺じゃあ、興奮しないか?違うだろ?」 腹に跨がり、カイジの服を肌蹴させて唇を落とす。 「なら抱けよ。俺にはこれしか出来ないんだ。どうせ女とは縁の無い生活でもしてんだろ?だったら存分に使え!」 高い金額で売ってた身体だ。満足させてやるさ。 叫ぶように俺が言えば、カイジは悲しげに俺の腕を掴んだ。 そして、そのまま俺を布団に倒した。 見上げたカイジは酷く辛そうで、頭が混乱する。 「一条、ごめんな…」 その謝罪は、何の意味を持つのか、何に向けられた言葉なのか分からない。 分からないが、何故か目から涙が溢れた。 「カイジ…」 俺の目から流れる涙を律儀に拭い、カイジが俺にキスをする。 唇が触れるだけの、軽いキスを。 こんな、壊れ物を扱うようなのは、初めてだ。 続けられるその優しげな行為に、俺は思わず目を瞑る。 怖いんだ。その優しさの先に、何か黒いモノがありそうで。 武骨なカイジの手が、俺の下半身に伸びていく。 下着を引き下ろされ、カイジの手が俺のモノに触れた時、俺は再び目を開けた。 そうして見えたのは欲に塗れた客なんかの顔じゃなく、雄々しく美しいカイジの顔だった。 「痛かったら言えよ?」 カイジの手が俺のモノを何度か扱いて、少しの硬さを持たせた。 最早、快楽を感じる事に長けたこの身体では、その丁寧さが毒に思える。 「流石にローションとかねぇし、大丈夫かな…?」 カイジの指が胸の先端を撫でると、身体が覚醒していくような気持ちだった。 「ひぁ…唾液でも…いいから…っ」 胸の先端を舌で転がし始めたカイジにそう伝えると、カイジは自分の指を念入りに嘗める。 その指を俺の後孔へと滑らせ、どうにか濡らそうとしていた。 こいつにもそういう知識というか、意識があるのだな。 まるで大切にされているようで居心地が悪い。 「ん…あんまり、触らなくていい…っ」 後孔を解すと同時に身体を撫でる手が、少しずつ俺の弱いトコロを突き止めて、嫌に感じてしまう。 こうして愛撫を受けるのなんて、相手が俺の羞恥心を煽る時くらいで。 ただそんな事よりも、この優しげな愛撫で感じる事の方が何倍も羞恥を感じる。 「けど、一条も気持ち良くないと、嫌だろ?」 その考えが間違ってるんだ。 こんな身体、そんな丁寧な事しなくたって感じるんだから。 「やめっ…イ…イッちまうからっ…あぁっ」 口の端から唾液を溢しながら言うと、カイジは一瞬手を止める。 「早くないか?俺、殆んど一条のちんこ触ってねぇよ?」 性器を触るかなんて問題じゃない。 あぁ、本当に恥辱的だ。 満足させてやるとは言ったものの、こうして組み敷かれてしまえばもう喘ぐだけだ。 あんな勢いで言うんじゃなかった。 カイジにこんな姿を見せて、情けなくて仕方ない。 「俺はもういいから…カイジのを…」 流れを切るように言って肘で身体を起こし、カイジのモノに手を伸ばして気付く。 「俺だってガチガチだから。本当…一条エロ過ぎんだよ…」 不貞腐れた声でカイジは言う。 それでも何もしないのは嫌で、俺はカイジのモノに指を這わせた。 「ちょ…」 やはりと言うか、挿入するには少々柔いそれを、指で扱く。 力加減は、嫌というほど叩き込まれた。 指を動かしながらカイジを見ると、カイジは真っ赤になった顔を手で隠していた。 「情けねぇ顔…」 そう言って笑ってやれば、カイジは俺を力任せに押し倒す。 更に、荒々しく指を後孔に差し入れる。 そうだ。そっちの方が良い。 「やっぱキツいな」 少しナカを広げようとしていた指が引き抜かれ、両足を持ち上げた。 「カイジ…あっ…止せ…ぅあ」 後孔に入り込む柔らかく粘着性のある感触に、背中にゾクゾクと快感が駆け抜けていく。 蕩けそうな思考で思い付くのは、これはきっと舌だということ。 「そんな事するなぁ…っ」 舌が後孔を濡らしながら、俺のナカを広げていく。 腰に広がる甘い痺れが、頭の中を掻き乱した。 「気持ち良いくせに、素直じゃないな」 よだれまで垂らして拒否する俺は、滑稽だろうか。 解された後孔に指を入れられ、ぐいぐいとナカを押されると、俺の身体は耐えきれずに欲を弾けた。 「はっ…あぁ…あ…」 感じ過ぎる身体が忌々しい。 「もうイッちまったのか」 快楽の波の中、そんな事を言われて俺は堪らなく自分が穢らわしく思えた。 「客には…好まれるんだけどな…っ」 顔を背けて俺が言うと、カイジが俺の足を肩に乗せた。 「一条。それ止めろ」 低いカイジの声に、俺は沼の時のカイジを思い出す。 尻を割られ、カイジのモノが俺の後孔を触った。 「これからは…俺の事だけ考えろ」 「ひあっ…あぁああっ…!」 ズプリと、後孔を開いてカイジのモノが入ってくる。 その圧迫感と腹の底から沸き上がる、本能に直接響くような感覚に声を上げる。 イッたばかりの身体には、それは強く鮮明に伝わった。 「カイジ…カイジっ…」 名前を呼んで、腕を伸ばす。 熱を感じるんだ。 性交による熱じゃなくて、客と寝た時には感じなかった熱を。 何なんだろうか…これは。 知らない。こんなモノは。 これが愛だというのなら、俺はきっと…。 「一条…好きだっ…」 真っ直ぐで、綺麗なカイジの目が俺を射貫く。 溺れるような快楽の中、俺は口を開いた。 八 「一条…本当に行くのか?」 寝癖を付けた頭で、カイジは心配そうに言った。 「こんなニートみたいな生活、一ヶ月も過ごした方がおかしいんだよ。カイジくんとは違ってね」 新調したスーツに袖を通し、髪を整える。 「けどさ、お前病人だったじゃん。今だって全快って訳じゃないし」 人を病人扱いしやがって…。 「働けるくらいには治ったら、働いた方がいいだろ」 自分自身に舌打ちをする。 情けない事に、俺が精神的に回復するまで、カイジが手に入れていた金で養われていた。 カイジの部屋に来て直ぐの時には、働くどころか何もする気が起きなくて、一日中寝て過ごす事もあった。 そんな俺をカイジは怒らず優しくしてくれて、俺はそれも嫌だった。 優しくされるような、そんな価値も無い存在だったから。 「それにしたって、またあんなトコロで働く事ないだろ」 カイジの言うあんなトコロと言うのは、帝愛の事だ。 「黒崎様が声をかけて下さったんだ。この歳での再就職だからな、選んではいられないさ」 なんだかんだで慣れた会社だからな。 そう俺が言うと、カイジは拗ねたような顔をする。 「安心しろよ。流石にそんな変な事は無いさ」 ポンとカイジの肩を叩いて鞄を手に取れば、カイジが後ろから抱き付いてきた。 「辛いと思ったら、すぐ止めろよ」 そう言って、カイジはせっかくセットした髪をくしゃりと撫でる。 ニートに言われちゃ意味ないな。 「あっ…おい!」 黙っていたら、カイジの手がスーツ越しに胸を触った。 明らかに、意識して。 「バカ…!なにすんだクズ!」 慌てて払い除けると、カイジが意地の悪い笑顔を浮かべている事に気付いた。 「前はあれだけで感じてたのにな」 朝っぱらから嫌な事思い出させやがって。 感情のままにカイジの頬を平手打ちすれば、カイジは楽しそうに笑った。 「そうそう…!それが一番一条っぽいぜ」 そのカイジの言葉で、俺は更に憤慨する。 なんでこんなクズみたいな男に、気を使われなきゃいけないんだ。 だけど… 「カイジ」 こんな男でも、俺を人として支えてくれたのはコイツだから。 「いつか…お前が俺の為に出した金額を返せたら、俺と勝負しろ」 いいや、そんな事は関係ない。 俺はきっと、カイジと対等にいたいだけなのだ。 「望むトコロだな」 嬉しそうに応えるカイジを見て、俺は思う。 この男に惚れたのは、いつからだったのだろうか。と。 PR |
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