管理人の腐った頭にご注意下さい。
× [PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。 前回言っていた村一小説が完成しました〜 Rな内容は苦手なのに、ちょっと書いちゃったっ 村上が一条さんに酷い事してるから注意ですよ! どうしよう!村一がすれ違いばっかりしてる! 一 乾いた音を立てて布団にばらまかれた札束が、頭を守る為に上げた腕に当たって跳ねる。 寝転んだ俺を跨ぐようにして立っている男は、空になったアタッシュケースを無造作に後ろへ投げた。 「ここに一千万あります」 男は膝を着き、札束を一つ拾い上げる。 「私から見れば大金ですが、貴方の借金の七億と比べれば、はした金ですか。でも」 百枚で束にされた一万円札を、男は俺の頬に軽く叩きつけた。 「このはした金が、貴方には喉から手が出るほど欲しい筈だ。少しでも、地上に近付いた気分になれるでしょうから」 男は冷たく笑い、手に持った百万の封を切って布団の横に放り投げた。 ヒラヒラと舞い落ちる一万円札を指差し、男が言う。 「拾って下さいよ。今は誰よりも、あの一万円札の一枚一枚が惜しいでしょう?」 男が立ち上がり、押さえが無くなり自由になった身体を起こし、部屋に散乱した一万円札を拾い集める。 惨めだ。 どうして、よりによってこの男が相手なのだ。 他の男相手なら、どんなに惨めで悔しい思いをしたって耐えられる。 だが、この男は駄目だ。駄目なんだ。 嫌でも、昔の自分を思い出して。 二十枚程拾ったトコロで、不意に襟首を引かれ、そのまま床に押さえ付けられた。 「ホント、無様ですよね」 無意識に握った一万円札が、くしゃりと音を立てる。 「あんなに気高く美しかったのに」 中に着ているシャツを、男が乱暴に捲り上げた。 この男は、俺にもこんな顔をする奴だっただろうか。 「今じゃここに居るクズ供と一緒だ」 いや違う。 この男は、地下に落ちた俺を、心底見下しているのだ。 昔俺を見下した彼奴等と同じように。 だが、俺はもう……。 「ねぇ店長」 本当に見下される立場でしかないから。 「いや、もう店長じゃないですね」 だけど、お前だけはそうやって俺を見ないと、そう思い込んでいただけだったんだ。 「一条さん」 お前だけは。 「村上…っ」 その黒い瞳はもう、俺をまともに見てくれないのか。 「村上?貴方は俺に買われてるんですよ。自分の立場分かってるんですか?」 解いたネクタイで、村上が俺の腕を背中で縛る。 「痛っ!キツい…」 「痛い方が好きなんでしょう?」 村上は俺の手から一万円札を取り、また放った。 うつ伏せのまま、その一万円札が舞っているのを眺めていると、無理矢理に下着ごと下を脱がされる。 冷たい空気と、普段は接しないシーツの感触に、身体に緊張が走った。 「村上!」 咄嗟に名前を呼ぶと、村上は大きな音を立てて俺の尻を叩く。 「クッ…ぅ……村上…様」 目に涙が滲んだ。 それが痛みなのか、悔しいのか、悲しいのか、もう分からなかった。 ただ分かっているのは、村上にはもう、俺の声など聞こえていない事だった。 二 黒服の男がカジノに来たのは、一週間前だった。 俺に話があるからと、店長室のソファに座れば、男はアタッシュケースをテーブルに置いた。 「ここに一千万ある」 その一言で、これから話される内容はろくでもない事だと理解した。 「前の店長を覚えているだろう?」 黒服が店長、一条の写真を取り出す。 忘れる訳がない。 彼が居なくなり、繰り上げで店長になった俺だが、今でも俺はあの人の帰りを待っているのだ。 「上からの命令でな。この男が、昔の部下に手酷く犯される姿が見たいそうだ。勿論、ビデオにもなる」 黒服に言われた言葉に、俺は思わず目を見開いた。 彼の名前が出た時点で、予想はしていた。 だが、この俺に、あの人を汚せと言うのか。 「出るスタッフは何人でも構わない。指定も無い」 俺の反応を見て、黒服が言う。 つまり、嫌なら俺は出なくていいと。 「この一千万は、出演者と一条とで分けてくれ。何なら、一条には渡さなくてもいい」 淡々と黒服は話し、アタッシュケースを俺の方に寄せる。 「どういった内容かは自由だが、ただ一つ。手酷く犯さなければ意味がない。そこは気をつけてくれ。まぁ」 そこまで話した黒服は、口元に嫌な笑みを浮かべた。 「地下に落ちるような男に、今更何の感情もないだろうがな」 黒服はそう言い、後は日時だけ告げて帰って行く。 膝の上で、爪が食い込む程に握り締めた拳は、殴る相手を失い、コンクリートの壁に振り上げられた。 手から血が流れても、痛みは感じない。 ただただ、切り捨てて尚あの人を苦しめる帝愛に、憎しみだけが募っていた。 全て捨て、あの人を救い出せない俺こそが、何よりもクズだと言うのに。 「ぃ…嫌だ…っ!」 涙を流し、顔を横に振る。 元からなのか、これまでに馴らされたせいなのか、嫌に感じやすい彼のモノは、既に腹まで反り返っている。 「何が嫌なんです?」 太ももの裏をなぞり、半分程入れてあったバイブを奥へと押し込んだ。 殆ど慣らしもせずに突っ込んだモノだったが、ローションと暫く動かしたおかげで中まで入った。 その事で更に強まった快楽に、彼は目を瞑って大きく喘いだ。 「気持ち良さそうじゃないですか」 首筋を撫で、顔を無理矢理に此方に向ける。 「あぅ…ざけんな…もっ…止めろ……っ」 途切れ途切れに、息を荒らげて紡ぐ言葉には、何の効力も無い。 寧ろ、今止めて困るのは貴方自身ではないのか。 「玩具は嫌いですか?」 イきそうでイけないバイブの刺激に身を震わせる彼は、俺を潤んだ瞳で睨み付ける。 逆効果なんですよ。店長。 どうしてそんな顔をするんです? どうして俺にこんな事されて、十分気持ち良さそうなんですか? 貴方がそんなだから俺は。 「あっ…ああっぁああ!」 一気にバイブを引き抜き、勃ってしまっていた俺のモノを突き刺す。 それと同時に彼はビクビクと身体を震わせ、精液を腹に撒き散らした。 「もうイってしまったんですか?我慢のきかない人ですね」 彼の息が整うのも待たず、勝手に腰を動かし始める。 「やっ…駄目だ……あぁっ!」 もう一度深く中を抉ってやれば、彼は身体を震わせて、手の自由を奪うネクタイを握り締めた。 「殺すっ…殺してやる……」 貴方には今、私は殺したい程憎い相手なんですか。 「あぅ…ねっ…死ね……!」 貴方のその言葉で、本当に死ねたらいいのにね。 「あっああ!村上!」 腰の動きに呼応して、彼は俺の名前を呼び、黒い髪を振り乱す。 その彼の首に、手を重ねる。 日に当たらないせいか、地上に居た時よりも白く、細い首に、俺の手は大きく感じた。 息が出来ず、苦しそうに目を細める彼は、僅かに口を動かす。 声は出なかったが、唇の動きで十分理解出来た。 『おまえがしね』 店長。一条さん。こんなに好きなのに。 私はもう、貴方の側に居る事は出来ないんですね。 貴方がこの地獄から這い上がって来ても、私の声は貴方には伝わらないんですね。 彼の身体の力が一瞬強まり、俺は彼の中で果てた。 それと同時に彼は射精し、糸が切れるように身体の力が抜けた。 彼の息を確認し、手を縛ったネクタイを解く。 手酷く、とは言われたが、それが成されているのかは分からない。 満足されなければ、俺以外のスタッフが呼ばれるんだろうか。 昔の部下で裏切るのは、嫌われるのは、俺一人で十分だろうに。 この人の一番側に居て、いつもこの人の事を見ていた俺が、こんな事をしたんだ。 この人にとって、少なくとも飼い犬に噛まれたくらいの衝撃は与えているだろうよ。 彼の乱れた髪を撫で、整える。 腹に散らばった精液や、中に出してしまった俺のモノの後始末をしたら、散らばった一万円札を拾い集めた。 百枚ある事を確認し、アタッシュケースに詰め直す。 残りの札束も全て詰め込み、布団の横に置いた。 まだ気を失ったままの彼の髪に、そっと触れる。 どうせまだカメラは回っているだろう。 だが、この人にとって俺が裏切り者であるならば、少しくらいは許されるだろう。 「好きです。店長。誰よりも」 髪にキスをして、部屋を出た。 貴方が地上に出れるなら。 また、あの気高く颯爽とした貴方が見れるなら。 俺は貴方に嫌われても構わない。 いいえ、嫌われる事しか出来ないんです。 帝愛を捨て、貴方と共に逃げる事の出来ない俺を、貴方を助け出す事の出来ない俺を、どうか好きなだけ憎んで下さい。 そうすれば、また貴方に会えるかもしれない。 次こそ本当に、貴方に殺される事になろうとも。 三 目を覚ました時には、もう村上は部屋に居らず、アタッシュケースだけが布団の横に置いてあった。 痛む身体を起こし、アタッシュケースを開くと、きちんと一千万が詰め直されていた。 この一千万を得る為に、俺はどれほどの犠牲を払ったのだろう。 「相変わらず馬鹿だ。彼奴は」 無表情を装っていても、直ぐに顔に感情が出る。 そんなトコロもそのままだ。 彼奴が何に対してあんなに苦しそうにしていたのか、それはもう分からない。 ただ、俺がそんな顔させているのは確かで、それがどうしようもなく嫌だった。 お前にこんな事をさせる彼奴等を、殺してやりたいと思った。 全員死んでしまえばいいと思った。 お前に殺されるなら本望だった。 だから殺せと言ったんだ。 声にはならず、唇も上手く動かなかったが。 『お前が殺せ』と。 視界がぼやける。 お前はもう、俺の事など何とも思っていないかもしれない。 だけど俺は……。 「好きだ。村上。誰よりも」 顔を手で覆っても、溢れる涙は止まらない。 俺が地上に這い上がろうと、もうお前には会えないかもしれない。 俺の事など忘れているかもしれない。 だけど俺は、やっぱりお前が好きだから。 お願いだからもう一度。 俺の名前を呼んで、笑って欲しかった。 PR |
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