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2000hit記念のリクエスト消化はじめました^ω^
今回はヤンデレ一条で、小説です。

これを書くに考えてみたところ、一条って黒崎様相手の時ってデフォルトでヤンデレなんですよね。実は。
だから黒一はつまらない。通常運転過ぎる。
そうなったら、一条さんがヤンデレしてくれるとしたらカイジくんだよね。
試しに書いてみよう。

ただ一条が病んでる小説に。
カイジも思った以上にクズになっちゃったし、完全にカイジを黒崎の代わりにしてるし駄目だコリャ。

まずもって、黒崎への思いがある限り、一条が他の人にヤンデレする事がないよね。
やっぱり地下やって黒崎と離れさせないと。

荒んだ一条6割、病んでる一条3割、中間1割の小説が出来ました。


私にはこれが限界でした。はい。





ちょこっとコメレス

k様
お返事ありがとうございます。では、自由にさせて頂きますね^ω^
多分、小説になる確立が高いと思われます


よつば様
メールありがとうございます
一条視点で「黒崎様の観察日記」ですね。承知致しました^ω^
かわいいと仰っていただけるとは、嬉しいです



拍手










目を覚まして見えた天井は、異様な程白く見えた。

確か黒服に引っ張られて車に乗せられた後、薬品を使って眠らされた覚えがある。
涙の渇いた跡が気持ち悪い。
机を挟んだ向かいに座っている黒服から、俺がカイジに負けて出してしまった七億分、地下で働いて返す事を言い渡された。

何を馬鹿な事を言っているのか。
確かに黒崎様には負けた場合は死ねと言われたが、地下施設で七億?
あんな生産性の低いトコロで七億?
効率が悪いにも程がある。
まずもって、普通に考えたら1050年も人間が働ける訳が無い。
七億を本当に回収したいなら、まだ他の仕事の方が稼げるだろう。
帝愛はここまで馬鹿な組織であったか?

そんな事を考えながら黒服の話を聞いていれば、これを指示したのはあのクソジジイだと言う。
成る程、ならばそれも分かる。
寧ろ、あのクソジジイの頭のレベルが知れたというトコロだ。

黒服の説明が終われば、スーツ等の身に付けているモノを預け、地下用の服に着替えさせられた。
どうせアレも質にでも流されるのだろうと思うと、何だか物悲しい気にもなる。

あのスーツは、気に入っていたのにな。
確かカジノの店長になって、最初に買ったスーツだ。
時計も、店長になった時の祝いとして、黒崎様から頂いたのではなかったか。
全ては、俺が底辺と言われる場所から這い上がった証だった。

なのに、今では底辺よりも底。
日も当たらない場所で、あのクソジジイの道楽みたいなシェルターを作る為に働かされる。
俺は、シェルターを持つ側の男になるハズだったのに。
どうしてこんな事になったのか。
そんな事は分かっている。

カイジ。あの男のせいだ。
本来なら、あの男がここに居るべきなのだ。
一人では、何も出来ないクズのクセに。
俺が今まで築き上げて来たモノを全て壊して行きやがった。
絶対に許さない。
俺には未来があったハズなのだ。
あんな男よりも確実で、遥かに高い場所まで登り詰める未来が。
それなのに、俺をこんな地の底に引きずり下ろし、どうせ地を這うくらいで精一杯の人間が身の丈に合わぬ金を手に入れた。
精々、その金で破滅でも呼ぶよう願ってやる。

あぁ、この地の底から這い上がったら、絶対あの男に報復してやる。
許さない。あの男だけは許さない。








地下に放り込まれて暫く居ると、何やら他の奴らの俺を見る目がおかしい。
知り合い同士で集まって、嫌な笑みを浮かべて俺を見る。
無駄に人の良さそうなおっさんが勝手に教えてきた話では、ここに居る奴らは皆カイジと俺の勝負をTVで見ていたらしい。
考えてみれば、黒服に言われて監視カメラの映像を引いていた。

本来は、地下に残して来たカイジの仲間に敗北するカイジの姿を見せ、クズはどう足掻いてもクズだと見せ付ける。
そんな、趣味の悪い会長の考えでやったのだろうが、違う意味を持ってしまったようだ。
それはそれで、今の状態を見ればあのクソジジイは喜びそうなモノだが。

ここに居る奴らから見たら十分栄華を誇っていた俺が、カイジなんて男によって地下に堕ちて来た事実は、至極愉快に違いない。
この手の人間は、高みに居るモノを自分と同じか、それ以下に引きずり下ろす事を好む。
歪んだ優越感だ。
ここに居る時点で、上も下も無いだろうに。

そういう意味でもあの男は、俺を苦しめるのか。
あの無様な姿を一方的に知られている。
映像を見ていなかった者にまで、口伝いに広まっている。
まるで、あの男がヒーローみたいに扱われている。
それだけで俺は、殺してやりたいくらいあの男が憎くなる。

そういえば、ここに居る奴らの俺を馬鹿にした様な顔は、あの高校時代の同級生だった奴らの顔に似ている。
カジノで働いていると聞いて笑った、あの奴らに。
彼奴等は、今頃どうしているだろうか。
安定した平凡な毎日を送っているのだろうか。
俺は今でも彼奴等の顔を覚えているが、きっと彼奴等は俺の事など忘れただろう。
堕ちて行った男の事など。

もし俺が這い上がって会った時、カイジが俺の事を忘れていたら、俺はカイジを本当に殺すかもしれない。








ここに来て、暫く経った。
汚い天井も見慣れてしまった。
もう何ヶ月経ったのか、良く分からない。
テレビも新聞も最新の雑誌も無いここでは、曜日の感覚も無くなった。
ただ月が変わった事は、毎月の給料日でなんとか分かる程度だ。

情けない事にここの生活にも慣れてきて、ワゴン販売で栄養を補給しなければ、肉体労働を続ける事が難しい事も理解した。
カイジの話は既に伝説と化していたが、新しく入って来る奴らにとっては、俺が生き証人のようなモノになっている。

興味本意で近付いて来る者はちらほら居るが、相手にさえしなければ離れて行く。
時々そんな俺の態度が御高くとまってるとか、難癖を付けてくる奴らも居るが、同じようなモノだ。
反応が無ければ飽きて離れて行く。

だから俺はずっと一人で、他の人間は最早背景と変わりなかった。
相変わらずカイジへの恨みは抱えていたが、最近は夢で会う度に懐かしくて仕方がないのだ。
久しぶりに、同じ人間に会った気がして。

このままではいけない。
このままぼんやりと働いていては、俺も人間では無くなってしまう。
1050年、七億という呆然とした言葉で霞んでしまっていたが、どこからでも這い上がれない事は無い。
普通に働いていては無理だろうが、その為の知恵だろう。

世の中の成功者に、人から与えられた仕事だけをやっていた者がいるだろうか。
否、成功者というモノは、自らの知恵と力を十分に発揮した者達なのだ。

絶対に、カイジにもう一度会わず、こんな地の底で死んでなるものか。









地下の仕組みを知ってしまえば、商売を始めるのはさほど難しい事では無かった。
大体が、借金を抱えて地下に送られるような頭の悪いクズである。
そして娯楽の無いこの地下では、何より暇を持て余している者が多い。
刺激、快楽、抑揚、何もかもが足りていない。
言ってしまえば、何でも良いのだ。
始めたモノが飽きられても、また違うモノを探せば良い。
こんな絶好の場所で、商売を始めないなど、それこそただの馬鹿だ。

最近は、カイジくんが良く夢に出てくるようになっていた。
その度にその日やった事を話してやれば、カイジくんは楽しそうに笑ってくれる。
「頑張ってるな」「すごいよ」「偉いな」「また、地上で会えるな」
そんな風に、いつも俺の事を褒めてくれる。
最初はそんなカイジくんにイライラしていた。
だけど、俺が「当たり前だ」「会ったら絶対に報復してやる」と言えば、カイジくんは決まって「楽しみだ」と返してくる。

俺はカイジくんに会うのが楽しくて、いつも早く眠りたくなる。
だが、商売を止めたら地上で会うのが遠退くのは分かっている。
だから、カイジくんに会える時間はいつも悲しいほど短かった。








目を覚ますと、自分が泣いている事に気付いた。
確か夢の中で、とても幸せな事が起きたのだ。
そうだ。思い出した。
いつも通りカイジくんと話していたら、カイジくんが俺の手を握ってくれたんだ。
手入れが無くなり荒れた手を、軍手をはめたカイジくんの手が優しく包み込んだ。
俺がびっくりしてカイジくんを見ると、カイジくんは柔らかく笑った。
そして、カイジくんはもう片方の手で、俺の頭を撫でた。

「頑張ったな」
って、そう言ってくれた。
その日は俺が地下で過ごす最後の日で、カイジくんは俺を褒めてくれたんだ。

そう思った瞬間、俺はまた泣き出した。
ホンモノのカイジくんに会いたい。
苦しいほど大好きなカイジくん。
ずっと、カイジくんの事だけを考えてた。
カイジくんに会う為に、俺は頑張ったんだ。



朝になると黒服が部屋まで迎えに来た。
地下用の服を脱ぎ、渡したペリカの値段に見合った安物のスーツに腕を通す。
その後の黒服の話は聞き流し、さっさと残りのペリカを換金してもらった。

どうやら黒崎さんが俺に会いたがっている様なので黒服に連れて行かれたが、得意の愛想笑いを浮かべてあしらった。
久しぶりに会って懐かしいとは思ったが、俺は早くカイジくんに会いたいのだ。
大体、俺は黒崎さんとの思い出もあまりない。
接点自体、余り無かったように思う。

黒崎さんの話も相づちだけで終わらせ、俺はやっと自由になった。
急いで金を崩し、公衆電話に100円玉を入れる。
黒服に金を渡して手に入れた電話番号を押して、受話器から流れるコールを聞く。
声は震えぬように、動揺を見せぬように、深呼吸をして息を整えた。

「ハイ」
気の抜けた、そんな声が聞こえる。
その声を聞くだけで、整えたハズの心音が乱れるのが分かった。
「どちら様?」
少し不機嫌そうな声に変わる。
怒らせたら駄目だ。
せっかくホンモノのカイジくんの声が聞けたのに。

「カイジくん。久しぶりだね。俺だよ。分かるかい?」
出来るだけ、優しい声で言った。
すると、向こう側で息を呑む音がした。
「一…条…?」
あぁ、良かった。覚えていてくれた。

「地下から出てきたのか!」
嬉しそうに言ってくれた。
俺が出て来る事、望んでいてくれたんだ。
「そうだよ。どこかで会えないかな?」
ずっと会いたかった。
地下で過ごす間、ずっと。

「今どこに居るんだ?そっち行くよ」
優しいな。カイジくんは。
早く会いたい。







近くのファミレスで待っていると、カイジくんが入ってきた。
俺の顔を見るなり、嬉しそうに駆けて来る。
「良かった!本当に良かった!」
ホンモノのカイジくんだ。夢じゃない。
向かいのソファにカイジくんが座ると、俺はじっくりカイジくんを眺めた。
ホンモノは、タバコの臭いがするんだな。

「カイジくん。やっと会えたね」
嬉しくてカイジくんの手を握ると、カイジくんはびっくりした顔で手を払った。
「な…何だよいきなり」
夢だったら、カイジくんから握ってくれたのに。
「会えて、嬉しいから…カイジくんに触れたくて」
少し握っただけでも分かった。
カイジくんの手は、とっても温かい。

「なんか、変わったな…一条。てっきり悪意剥き出しでいるかと思ったのに」
悪意?何で?
カイジくんはずっと俺の支えで、大好きで、カイジくんが応援してくれたから、俺は地下から出て来れたのに。
おかしいな。
夢の中のカイジくんは、俺の事褒めてくれたのに。

「俺は何も変わってないよ」
飲みかけの薄いコーヒーを啜り、考える。
改めて思えば、俺はどうしてあんなに、カイジくんの事ばかり考えていたんだろう。
どうしてこんなに、カイジくんの事を好きになったんだっけ?
本当は今すぐ抱き付きたいのに、カイジくんは許してくれなそうだ。

「それで、どうやってこんな早く出てこれたんだ?」
カイジくんが言う。
そっか、ホンモノのカイジくんには言ってないものな。
「簡単な事だ。あそこは娯楽が全く無いだろう?どうにでも商売は出来るさ。何年カジノの店長なんかやってたと思う」
俺が答えて、具体的な商売の例を話すと、カイジくんは感嘆の声を上げる。

「よく思い付くな」
あ、褒めてくれた。
ホンモノのカイジくんが褒めてくれた!
やっぱり嬉しいなぁ。
大好きな人に褒められるのって。

「それにしても早いよな。あの中で稼ぐつっても、回ってるペリカにも限度があるだろ?」
カイジくんが、あんまり聞かれたく無い事を聞いてくる。
「そりゃ、他の仕事もしたさ。幸い繋がりは多いものでね」
内容はあんまり言いたくない。
夢の中でカイジくんに慰めてもらったから、もう大丈夫ではあるんだけど。

運ばれて来たコーヒーをカイジくんは手に取り、一口啜る。
「カイジくんは、最近どうしてるの?」
俺が聞けば、カイジくんは少し気まずそうに俯いた。
「ん?まぁ、ちょっと色々な」
ポリポリと頬を掻いて、カイジくんはカップをいじる。

かわいいな。カイジくん。
ホンモノのカイジくんも、俺の頭を撫でてくれないかな。
こんなに頑張ったんだから。
でもいいや。
カイジくんと一緒にいれるだけで、俺はとっても幸せだから。

俺がずっとカイジくんに微笑みかけていると、カイジくんは居心地が悪そうに頭を掻いた。
「やっぱりお前、変わったよ。昔はそんな顔で、俺の事見なかったし」
昔?俺がカイジくんを好きになる前?
「そうかな?」
「そうだよ。なんか落ち着かない」
夢の中では、これがもう普通なんだけどな。
カイジくんの前だけは、俺も心から笑顔になれるんだ。

「でも俺、カイジくんの事好きだから…」
見ていたいのに。
カイジくんはその言葉に顔を歪めた。
「止めろよ。そういう冗談。お前俺の事大っ嫌いだろ?」
苦笑いでカイジくんが言う。
なんでそんな意地悪を言うんだろう。
俺には昔から、カイジくんしかいないのに。
「そういう趣味の悪さって、一条には無いと思ってたけど。そうでもないみたいだな」
そう言ってカイジくんは笑うと、思い出したように軍手をはめた手を見た。

「そういえば、見ろよコレ。まだ残ってるんだぜ」
カイジくんは軍手を外して、手を差し出した。
その爪をよく見ると、薄く茶色がかった筋が入っている。
「なにこれ」
「おいおい。一条が入れたんじゃん。コレ」
俺が入れた?どうやって?

「確か、血のマニキュアとか言ってただろ?」
血のマニキュア?
あれ?聞いた事ある。
おかしいな。胸がざわつく。
覚えてない?
いいや違う。覚えている。
俺が入れた?
そうだ。確かに入れた。
どうして?
思い出した。罰のつもりだったのだ。

あれ?
どうして俺は、カイジくんと出会ったんだっけ?

あれ?
どうして俺は、カイジくんを好きになったんだっけ?

あれ?
どうして俺は。

あんな地下に落とされたんだっけ?


「あ……」
目の前に座っている男を見て、俺はゆっくりとナイフを手に取った。
いつから俺は、憎悪と愛情を間違えた?
カイジは俺の変化に、顔色が変わる。

「ねぇ、カイジくん」
ナイフを自分の首筋に当て、微笑んだ。
カイジは俺の事をどう思っているだろう。
頭がおかしくなったとでも思っているだろうか。
でも違う。今はもう正常だ。
何でそんな顔するの?
俺の夢の中では、お前は反吐が出るほど甘かったじゃないか。
なぁカイジくん。
俺は君を、殺したいほど



「あいしてる」















一応解説しておけば、
毎日カイジに対して殺したいくらいの強い思いを抱いていた+地下での過度なストレスで、一条の記憶が混乱していたんだよ。
って事です。


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