管理人の腐った頭にご注意下さい。
× [PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。 まぁ、黒崎の感情とか描けないんで、一条さん視点ですけどね。 多少変なところもありますが、許して下さいk様。 後、何となく王様の命令の続き的な所もイナメナス。 ここからコメレス nk様 コメントありがとうございます!nk様というのですね。 私はとても元気です。気にかけて下さり、ありがとうございます^ω^ カイジくんへのチョコですか?カイジくんはニートだから駄目です。働いてから出直して下さい。って意味だと思いますw T様 コメントありがとうございます! タイトルはリクエストを省略して書いていたので、もしかしたら気付かれていないのかとも思いましたが、伝わっていて良かったです^ω^ そう言われてみれば、私の描く開店は基本カイジくんが一条を甘やかしてるので、強引にって事はないですね。新しい発見です。 一 今日は本当に疲れた。 書き終えた報告書をまとめ、時計を見る。 本来であればとっくに終わっている時間だ。 だが今日に限って、偶然会長と鉢合わせてしまい、一時間も趣味の悪い遊びに付き合わされてしまった。 まぁ、タライに入ったワインを一気飲みさせられた時に比べたら、まだマシではあるが。 口には出せないが、こういう日は本当に、あのクソジジイが早く死なないものかと思ってしまう。 コートを羽織りながらそんな事を考えていると、電話が鳴った。 こんな日に限って、面倒な事が多い。 うんざりしながら受話器を取った。 「ハイ。こちら一条。誰だ?」 どうせ内線だと思ってそう言ってから、電話のランプが外線だと気付いた。 「一条。私だ」 聞こえて来た声に、受話器を落としそうになる。 「く…黒崎様!申し訳ございません…!不躾な事を…!」 慌てて取り繕うとするが、黒崎様は向こう側で笑い声を上げた。 「良い。それより、もう帰るトコロか?用事のついでに寄ろうかと思ったのだが」 黒崎様が来て下さる! 今までの疲れが吹き飛ぶような気がした。 「黒崎様がいらっしゃるのでしたら、私はそれまで待たせて頂きますが、よろしいでしょうか」 会いたい。 よくよく考えれば、もう暫く会っていない。 「それなら寄らせてもらおうか。もう二、三時間したら行く。その時にまた連絡する」 「ハイ!」 俺が返事をすると、電話は切られた。 電話は良い。 まるで、耳元で黒崎様が喋っているような気になれる。 受話器を戻し、息を吐いた。 ほんのりと身体が熱い。 黒崎様。また俺の身体に触れてくれないかな。 コートを脱いでソファに腰をかける。 何だか少し落ち着かないが、まだ黒崎様がいらっしゃるまで時間がある。 他の書類の整理でもしようか。 そうして書類に手を伸ばした時、店長室のドアが開いた。 「やっほ。一条さん。久しぶりだね」 楽しげに笑う男を見ながら、今日は本当に厄日だと、そう思った。 二 黒崎様がいらっしゃるまでに、どうにか帰ってくれないだろうか。 まず思ったのがそれだった。 胸の奥から、吐き気にも似た嫌悪感が湧いて来る顔付き。 それは多分、お互い様なのだが。 そんな顔を一日に、二代揃って見る事になろうとは。 手に取りかけていた書類を戻し、精一杯の綺麗な作り笑顔を向けてやる。 「和也様。ご無沙汰しております。本日はどうなさいましたか?」 率直過ぎたか。 帰って欲しいのが見え見えだ。 それでも、この男はそういう態度の方が、時には有効と言う事も知っている。 「いやさ、ちょっと遊びに来ただけだよ」 ならばカジノは出て右だ。 そう言ってしまいたいのを堪えていると、和也は俺の方に歩いて来る。 そして俺の右手を掴むと、強く壁に押さえ付けた。 「一条さんでね」 にっこり笑う和也は、本当にあの会長に似ている。 「和也…様」 背中に受けた衝撃で、一瞬だけ目が霞む。 その隙に和也の右手が俺の顔を掴み、無理矢理和也の方を向かせた。 「大丈夫?一条さん」 どの口が言うのか。 まぁ、大体の事は店長室に彼が入って来た時点で分かってはいたが。 「大丈夫…です」 そう答えるしかないだろう? 嫌だと言えば離してくれるような男でもあるまい。 「健気だね。一条さん。泣かせるよ」 和也はまるで何かの台詞のように、そんな事を言う。 「そんな一条さんに、本当の事教えてあげるよ」 嫌な笑みを貼り付けたまま、和也は顔を掴んでいた手を、俺のジャケットに伸ばした。 「何の事でしょうか…」 片手は壁に押し付けられまま、抵抗も無くジャケットのボタンが外される。 「今日さ、俺の親父に会ったろ」 ネクタイは首元の結び目に指をかけ、勢い良く解かれた。 その度に鳴る布の擦れる音が、じわじわと追い詰められている様で不愉快だ。 「ハイ。お会いしました。偶然ではありますが…」 「偶然。ね。それだよ一条さん」 和也の人差し指が、胸の形をなぞる。 「一条さんが虐められる時って、偶然が多いと思わない?確かに、呼ばれてって事もあるだろうけど」 数センチまで和也の顔が近付き、趣味の悪い色眼鏡から、和也の目が覗く。 濁った色の目だ。 「大体、今日だって、普段ならもう一条さん帰ってる時間でしょ?それが偶然、まだ残ってたから俺なんかと会っちゃって」 そう言われてみれば、確かに不意に訪れる割に、出会ってしまう事が多い。 狙っているのかとも思ったが、細かく変動する仕事だけに、偶然としか呼べない時もある。 あの会長や和也が、俺のシフトや細かい居場所など、分かっているハズが無いのだから。 「一条さん。一応頭は良いんだからさ、素直に考えてごらんよ」 クスクスと和也は笑って、俺の腰に巻いたベルトを引き抜く。 考える?何を? お前等親子が、俺を理不尽に痛め付ける理由をか? そんなの、ただ気にいらないからだろ。 ガキのイジメと同じだ。 それとも何だ? 偶然でないなら、どうして俺の行動を知っているか? 「一条さんの行動を一番関知してるのって、誰?」 「え?」 その和也の言葉に、一つの可能性が浮かんでしまった。 残酷過ぎる、可能性に。 「そんなハズは…」 俺のシフトを知っていて、俺の細かいスケジュールもそれなりに関知していて、俺が今ここに居る事も知っている。 そんな男が、一人だけ居るのだ。 「黒崎…様…」 その名前を口にした途端、身体中の力が抜ける。 その身体を抱くように和也が支えると、じっくりと俺の顔を見た。 「一条さん…」 そういえば、俺が今まだ帰らず残っているのは、彼が電話をくれたからではないか。 今日あの会長と会う理由になったのも、元はと言えば、彼に頼まれていた書類を届けたからだ。 その時、彼はいなかったけれど、俺が来るのは分かっていた。 でも違う。だって、彼と関わりの無い時にだって、会う事はあった。 でも…。 「俺さ、今の一条さんの顔、大好き。すっごい綺麗だよ」 あぁ、そういえばこの男は、人が裏切られる様や、絆が容易く壊れて行く様を見るのが好きだったな。 そうか。だからいきなりこんな事を。 和也は俺を壁に寄り掛かるように座らせ、ワイシャツのボタンに手を掛ける。 外されていくボタンを眺めながら、俺は今までの事をぼんやりと振り返っていた。 三 「黒崎様。ご無沙汰ばかりで、心苦しく存じておりました」 俺が笑顔で迎え入れれば、黒崎様は少し眉間にシワを寄せた。 「一条。その手はどうした」 黒崎様に言われて自分の手を見ると、手首には赤く跡がついていた。 縛った跡だ。 「ご心配をおかけして、申し訳ございません。少々、黒崎様がいらっしゃる前にあったのですが、報告する程の事では…」 どうせ、貴方は知っているのだから。 そう思って言うが、黒崎様は俺の手を取った。 「見せなさい」 袖のボタンを外し、ジャケットごと袖をまくり上げる。 突然の事に、ビクリと体が震えた。 「あの…」 手首の縛られた跡意外にも、余り見られたくないモノが晒される。 まぁ、それは全身にあるのだが。 「和也様…か…」 黒崎様が、小さくそう呟いた。 そして俺の腕を優しく撫でるものだから、俺はつい黒崎様を突飛ばしてしまった。 「一条?」 「触らないで…下さい」 黒崎様が本当に俺を差し出していたかは、俺には分からない。 それでも、黒崎様が俺を慰める時の目はいつもそう。今の目と同じ。 驚いているように見えても、その実冷えきっている。 こんな分かりきった事を、今まで気付かないふりをして。 そのまま目を反らせば、黒崎様はため息を吐いた。 これも分かっていた事だ。 俺が黒崎様に従っていたのは、陶酔していた事もあるが、暗黙の了解でもあった。 だって、馬鹿みたいじゃないか。 愛されていなかったからって、騙されていたからって、手の平を返したように逆らうなんて。 帝愛なんて場所に、そんなモノを求めた方が馬鹿なんだから。 従わない駒なら、もう必要ないんだから。 「分かっていたのですよね?和也様がここに来た事も、今日会長と鉢合わせた事も…」 今までの、全ての事を。 「一条。何を…」 「良いんです…!」 黒崎様の言葉を遮り、言った。 「仰って下されば…私は、黒崎様の命でなら何だって…。私も接待として割り切る事が出来ますから」 黒崎様を見れば、珍しく目が動揺している。 今更、私は貴方の為に身体を差し出す事くらい、苦では無いのですよ。 上に行くために役立つなら、私はこの身さえ使える。 元がそういう男なのですよ。 「もう、隠さないで頂けませんか?」 俺が言えば、黒崎様は目を閉じて、息を吐いた。 「君は何か勘違いをしているな。何か言われたのか?和也様に」 黒崎様の手が、肩に触れる。 「まだ隠されるおつもりですか…」 折角、意を決して言ったのに。 引き際は分かっている方なのに、何故。 そう思っていると、肩を引かれた。 真っ直ぐ目を合わされ、突然の事に俺はどうしていいか分からなくなる。 「私に対して君は、一体何を求めている。私がそんな事はしていないと否定すれば、君は信じるのかね?やっていたと白状し君に謝れば、納得するのかね?」 ハッキリそう言われれば、咄嗟に声が出ない。 「君の中で結果が出ている事柄に、私が何を言っても意味はなかろう。君が私に対してそう思っているなら、それで構わん」 俺の肩から、黒崎様の手が離れる。 それが何故か無性に悲しくて、その手を追いかける。 だが、俺の手は振り払われた。 「一条。私も君が信じられなくなっただけの事だ」 「黒崎…様…」 貴方が仰って下されば、俺はどんな結果でも信じるのに。 貴方に信じて貰えなかったら、俺はこの帝愛でどう生き抜いていけばいいのか。 やっと手にした、蜘蛛の糸なのに。 背を向けた彼が異様に遠く感じて、無意識に足が動いた。 「黒崎様!」 駄目だ。本当に今日は厄日だ。 弱ってしまっている。 膝を折り、黒崎様にすがり付いた。 何か言わなきゃと思っても、涙を堪えるのに必死で声が出ない。 黒崎様…私は…貴方の為ならば…。 四 カジノの店長室から黒崎が出れば、そこにはニヤニヤと嫌な笑みを浮かべた和也が立っていた。 「和也様…」 苦々しく黒崎が呟けば、和也は楽しそうに笑った。 「アンタも悪い奴だよねぇ。釣った魚に餌は与えないってか?」 手の平で球体のものを玩びつつ、和也は言う。 それは先程、和也が一条で遊んだ時に使ったモノだった。 「本当にたまたま会う事もあるけど、大体は黒崎さんが手配してるクセに」 和也が言うと、黒崎は苦笑する。 「そう思われるのでしたら、一条をストレス解消の道具に使わないで頂きたいのですがね」 半分以上は、ある意味便利な道具とでも思ってるクセに。 だからこいつらみたいな帝愛の幹部って嫌いだ。 最初から信頼とかまるで無いんだもんな。 少しは動揺でも見せてくれるかと思ったけど、それほど比重は置いてないか。 もう少し、醜い言い訳でも始めてくれたら、ちょっとは面白かったのに。 和也は息を吐いて、黒崎に持っていたモノを放る。 「あげるよ。一条さんソレ気に入ってたから」 本人は否定してたけど。 黒崎がそれを受け取るのを確認して、和也は背を向けた。 ぐちゃぐちゃになった一条さんの顔は好きだし、あんな男に心酔しちゃうトコロも至極愉快だけど。 客観的に見ると可哀想な人だよ。 まぁ、自業自得って言えばそうだけどね。 「……」 ビルの外に出て、停めておいた車の元まで歩いた。 次会う時には、もっと普通に遊びに行こうかな。 顔見たらきっと、弄りたくなるんだろうけど。 あのおっさんの株上げる理由になるのも嫌だしね。 ビルを見上げると、店長室の明かりが消えるのが見えた。 PR |
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